SNL史上最高!デイヴ・シャペルの爆笑モノローグ全文和訳

2016年11月16日水曜日 テレビ

davechappelle_snl
NBC

こんばんは、管理人です。先日お伝えしたとおり、コメディ界のレジェンド、デイヴ・シャペルがサタデー・ナイト・ライブ(SNL)に初出演しました。

2003年放送開始のスケッチコメディ番組「シャペルズ・ショー(Chappelle’s Show)」で社会現象を巻き起こしたデイヴ・シャペルですが、人気絶頂中の2006年に突然アフリカに逃亡。以来、表舞台に立つことはなくなりました。そんな彼がほぼ10年ぶりにメジャーシーンに戻ってきてくれたんです。

もう最高!!!

内容も素晴らしかった。今シーズンの神回と言って間違いないでしょう。大統領選直後というのもあり、視聴率は今シーズン最高を記録しました。

「ウォーキング・デッド」のパロディでは、タイロン、リック・ジェームス、リル・ジョンなど懐かしのキャラが再登場。爆笑を通り越して感動のあまり涙が出てきましたね。

しかし一番のハイライトは何と言ってもモノローグでしょう。白人偏重かつ左寄りと批判されることの多いSNLに、黒人および現実派の視点を持ち込み融和を訴えたシャペルの勇気は賞賛に値します。

全文をテキトーに和訳したのでご一読を。

大統領選後のもやもやを吹き飛ばしてくれたデイヴ・シャペル

どうも、どうも、どうも。久しぶりだね。ホントご無沙汰しちゃって。どうぞお手柔らかに。

まったくよ、ドナルド・トランプが大統領選に勝つなんて思ってもみなかったね。耳を疑ったよ。世論調査ではヒラリーが優勢だったじゃないか。

でも俺は白人って人種をよく知ってる(笑)。あんたら白人は昔ほど意外性がないよな。アメリカ中の黒人を代表して言うが、俺たちはオマローサ(訳注:トランプ派の黒人女優)のために祈ってる。彼女は今頃何をしてるんだろうね。

アメリカはやっちまったな。俺たちはインターネットトロール(訳注:ネット上で荒らしをするクズ)を大統領に選んじゃったんだ。

白人たちはカンカンに怒ってた。あんな怒りようを俺は見たことがない。白人があれほど激怒したのはO・J・シンプソンの無罪判決以来だ。両陣営とも白人は「だああああ~!」と叫んでる。

別に俺は面白がってるわけじゃない。こんなの今まで見たことがないと言ってるだけだ。2日前の夜、オレゴン州ポートランドで起きた白人の暴動(訳注:「反トランプ」抗議デモが暴徒化)のニュースをテレビで見ていた。被害総額は100万ドルとか言ってたな。それを見ていた全ての黒人がこう思ったはずだ。「ど素人め!」

だから俺は首を突っ込まないことにしてる。ただキャパニック(訳注:国歌斉唱を拒否したNFL選手)みたいに黙ってひざまずき、白人にその意味を自分で考えてもらうだけさ。言ってること分かる?こういうことは何度もあった。何度も。

でもアメリカが抱える最も重要な問題が大統領選だとは俺は思わない。忘れるな。この国ではもっと色んなことが起きている。例えば銃乱射事件だ。これについてあんたらはどう考える?昨年はたくさんの発砲事件が起きた。アメリカ史上最悪の乱射事件も起きた。フロリダのゲイクラブでの銃撃はISISの仕業だと言われていたが、正確にはそうではなかった。

もしあれが本当にISISの仕業なら、連中は思った以上に恐ろしい。だって、超ディープな潜入作戦を行ってるってことだろ?「よし、今回はディープに攻めるぜ。偽装工作としてGrindr(訳注:ゲイ専用のデートアプリ)でアカウントを作って、男を2、3人、手コキしなきゃいけないかも」

俺は犯人がISIS内部の人間だとは思わないね。彼は銃撃事件を起こす前にISISに忠誠を誓っただけであって、ISISの中の人間ではない。分かるだろ?例えば俺が女の子とセックスする直前に「ウータン!」と叫んだとしても、俺がウータン・クランのメンバーってことにはならない。俺はただ「ウータン!」と叫んだだけってこと。

この国では数えられないほど銃撃事件が起きている。動物園に行っても銃撃シーンに遭遇しちゃうようなご時勢だ。俺の地元の動物園でゴリラ(訳注・ハランベのこと)が射殺された。シンシナティ市警は「ゴリラの射殺は、我々がこれまでに下した中で最も難しい決断だった」とのたまったね。俺は言ってやったよ。「これからゴリラのコスプレをした黒人(訳注:原文ではN****)をシンシナティでたくさん見ることになりますよ」と。

「黒人の命も大事(Black Lives Matter)」となぜ俺たちが訴えなければならないのか。もちろん、ベストなスローガンじゃないってのは認める。でも、「今日のあなたにはブレイクが必要(You deserve a break today)」ってキャッチコピーはマクドナルドに先に取られちまったんだ(笑)。

まあ、みんなが使ってるし、それなりにキャッチーなんだろう。警察さえも口にしてる。「警察官の命も大事(Blue Lives Matter)」と。ってか、彼らは生まれながらにして警察官なわけ?「ブルーライフ」なんてものは存在しない。ブルーなのは制服だ。気に入らないなら、そのブルーの制服を脱ぎ捨てて別の職を探せばいい。はっきり言ってやるけどよ、俺だって黒人を辞められるのなら、今すぐにでも辞めてるよ。

黒人を辞めることはできないが、その代わりに俺は金持ちの黒人になった。これって、あんたらが思うより大変なことなんだぞ。近頃のブルックリンみたいに人生が「高級住宅化」するからね。黒人の仲間は出て行き、新たに白人の仲間が入ってくる。やがて気づいたら、幼なじみの友人に信じられないようなことを言ってる。「悪いけど、お前は連れて行けない。この気球、4人ちょうどしか乗れないんだ。バイバーイ!」

ドナルド・トランプはやりやがった。俺たちの大統領になった。俺はちょっと罪悪感を感じてる。実は今、トランプホテルに泊まってるんだ。彼が素晴らしい大統領になれるかは分からないが、彼が素晴らしいスイートルームを作れるのは間違いない。朝、ハウスキーピングの人が掃除しに部屋に入ってきた。俺は「おはよう、ハウスキーピングさん」と言って、彼女のプッシーをわしづかみにしてやったよ。「君のボスがやってもいいって言ってたぜ」と。(訳注:トランプは、ベネズエラ出身の元ミスユニバース、アリシア・マチャドを“ミス・ハウスキーピング”と呼んだ。プッシーは例の猥談リークの内容)

(下品な言葉を使って)ローン、ごめんよ。(訳注:SNLのプロデューサー、ローン・マイケルズ)

トランプの当選が決まった時、金を持ってる黒人の仲間たちはみんな同じことを言った。「もうこれまでだ。俺は出る。この国から出て行ってやる。お前も来るか?」とね。で、俺は「いやー、やめとくわ。ここに残って税優遇措置がどうなるか見守るよ」

デイヴ・シャペルってのはそういう男だ。俺が初めて大金を手にした時、そうはうまくいかなかった。あり得ないことが起きたんだ。どこからともなく黒人の大統領がやってきて、「諸君、他のみんなのことも考えなさい」と。ちくしょうめ(訳注:原文ではN****)。俺はこの金をゲットしたばかりなんだぞ!お前に奪われるとは思ってなかったぜ!

トランプがオバマに会いに行った。見たかい?会合を終えて出てきたトランプの顔を見た?打ちのめされてたね。動揺した様子だった。たぶん、こんなやり取りがあったんだろう。

「こんにちは、オバマ大統領。お会いできて光栄です」
「やあドナルド。気分はどうかね?」
「正直言って、思った以上に大変な仕事になりそうですな」
「そうかい?そんなに大変じゃないよ。少なくとも君は白人でいられるんだから」
「ただ、少し不安でして…」
「不安だと?まあ落ち着きなさい。まだ移民に会ってもいないじゃないか。きっとうまくいくさ」

トランプ政権がどうなるか分からない。でもオバマはいい仕事をしたと思う。彼が去ったら寂しくなる。あんたらも同感だろ?

それと、オバマが暗殺されなくてよかった。彼はアメリカ合衆国の秘密を知った初の黒人だ。彼が最後まで生き残ってうれしい。だけど、もしオバマが誰かに襲撃されたら、そんな時こそステレオティピカルな黒人を演じてほしいね。

ニュースではこう報道されるだろう。「今日、アメリカ大統領を狙った暗殺未遂事件が発生しました。しかし事件は奇妙な展開に。なんと大統領が自ら銃を手に取り反撃を開始。事件とは関係のない人物を4名殺害しました。そして大統領は自分のシャツを引きちぎり、なぜか『シャイタウン!』(訳注:シカゴの愛称)と叫んだそうです」

締めくくる前にもう1つだけ言わせてくれ。これはジョークじゃない。でも重要なことだ。今も外で抗議活動が続いているからこそ話しておきたい。

数週間前、俺はホワイトハウスで開かれたパーティーに出席した。ホワイトハウスに招かれるのは久方ぶりで、すごくエキサイティングだったよ。BETが主催のパーティーだったから出席者は全員黒人だ。美しかったね。ゲートを通り抜けると―――ちなみに俺はDC出身だ―――バス停が見えた。少なくとも昔はそこにバス停があった。俺は子供の頃、そこからバスに乗って学校に通ってた。その日のような夜がくることを夢見ながらね。

本当に本当に美しい夜だった。終わりがけに、みんなウエストウィングに招かれた。豪勢なパーティーだったよ。そこにいた全員が黒人だった。どういうわけかブラッドリー・クーパーもいたけど(笑)。

壁には歴代大統領の肖像画がずらっと並んでた。事実かどうか知らないが、俺の聞いた話では、最初にホワイトハウスに招かれた黒人はフレデリック・ダグラス(訳注:奴隷制廃止運動家)だそうだ。でも彼はゲートで止められた。そこでエイブラハム・リンカーンが自ら出向き、フレデリック・ダグラスをホワイトハウスまで案内したそうだ。それからしばらく黒人がホワイトハウスに招かれることはなかった。その次はセオドア・ルーズベルトが大統領だった時。ルーズベルトは黒人を招いたことでメディアから激しい非難を浴びた。そしてこう言ったそうだ。「二度とホワイトハウスにN****は招待しない」と。(訳注:セオドア・ルーズベルトが人種差別主義者だったことは確かだが、実際にそのような発言があったかは不明)

あの夜、俺はそんなことを思い出していた。そして部屋を見渡し、黒人たち(そしてブラッドリー)の顔を眺めた。みんな幸せそうだった。みんな、歴史的に権利を奪われてきた人種だ。俺は希望を持てたよ。アメリカ国民であることに誇りを持てた。この国の将来は明るいとマジで思ったよ。

だから、そういう精神に基づき、ドナルド・トランプに幸運を祈る。俺は彼にチャンスを与えたい。そして歴史的に権利を奪われてきた俺たち黒人にもチャンスを与えてほしいと強く願う。どうもありがとう。

(終わり)

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